
設立登記を電子申請する準備(2)デジタル的準備
法人登記の電子申請のデジタル的準備は、かなり複雑なので、「見取り図」をもう一度示しますね。
ご覧の通り、「デジタル的準備」には、マイナンバーカードの作成から登記申請の為のソフトの設定という流れと、ドメインからメールアカウントの決定という流れがあることが分かります。まず、ドメインの方から説明します。
ドメインとメールアカウントを決めよう!
ドメインとメールアカウントの決定は、一見Webサイトの準備にも見えるのですが、法人設立電子申請のデジタル的準備に含めたのには、理由があります。
それは、法人用のメールアカウント(例:info@ドメイン)を決めて、法人登記の電子申請に係る法務局とのやりとりのメールを、そのメールアドレスで受け取りたいからです。後で説明しますが、電子申請用のソフトには、会社名と共に、メールアドレスを登録するようになっていて、申請の受理や、補正の知らせが、申請用ソフトの通知欄と共に、メールにも送られてくるようになっています。もし、このメールアドレスを、あなたの個人用のメールアドレスにしてしまうと、法務局からの重要な通知が広告メールのような”ごみ”に埋もれて、見過ごしてしまう危険性があるからです。
それに、登記が済んだら、すぐに次のステップの税と社会保険のインフラ構築に入りますが、ここでも法人のメールアドレスは必須なのです。ですから、ドメインとメールアカウントの決定は、早く済ませてしまいましょう。
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ドメインとメールアカウントの意味
デジタルの世界で、ひんぱんに登場する、「ドメイン」と「アカウント」!「アカウント」の方がより一般的、より重要ですが、ここでその話はやめておきましょう。「ドメイン」は、Webサイトの住所です。デジタルの世界で、Webサイトを持たない会社やサービスはあり得ないといってもいいので、「ドメイン」は、つまり会社の住所ということになります。
- ドメインというのは、これから作ろうとしている会社の、インターネット上の住所のようなものです。
- 合同会社ハーベストの場合、harvest-law.jp がこれに当たります。ドメインは世界に一つしかありません。
- メールアカウントというのは、xxx@ドメイン 例えば info@harvest-law.jp となります。
- メールアカウントは一つのドメインに、いくつでも作ることができます。
会社やサービスのWebサイトは、レンタルサーバーの「上」にあります。そのサイトは、会社やサービスの「住所」である、ドメインと紐づけられています。つまり、ドメインは、「レンタルサーバー上の住所」と考えても、間違いではありません。そしてその住所に、「メールという部屋」もあって、その「部屋番号」がメールアカウントです。
準備の流れは、
ドメインの契約とレンタルサーバーの契約(サーバーホスティング会社に対して行います)➡そのドメイン名で、サーバーにメールアカウントを設定➡メーラーを取得(無料サービスまたは有料サービスを購入)となります。
レンタルサーバーとメーラーは何を選ぶ?
レンタルサーバーはどこでも良い
小規模なビジネスの場合、日本では次のレンタルサービスの中から選べば、価格も機能も大きな違いが無く、使い勝手もいいので、どれでも良いと思います。ドメインも同時に取得できます。また後で説明する、Word PressというWebサイトが簡単に作れるソフトのインストールも簡単にできるようになっています。
名称 | 標準価格(年) | 初期費用 | 備考 |
エックスサーバー | 13,200円 | 3,300円 | 価格は最安値 |
ロリポップサーバー | 6,600円 | 1,650円 | スタンダード版 |
さくら | 5,238円 | 1,048円 | スタンダード版 |
お名前ドットコム | 10,780円 | 0円 |
Gmailをお勧めします!
メーラー(またはメールソフト)というのは、パソコンやスマホを用いてメールを送受信する際に使うソフトのことです。メールの送受信の機能に加えて、メールをカテゴリーに分けて保存したり、スパムメールを区別する機能なども、普通に備えています。
メーラーには、パソコンやスマホにインストールして使うタイプのメーラー(これが狭い意味でのメーラーです。ドメインメールと呼ぶことにします)と、Gmailなどのように、Webブラウザーの機能として使える、いわゆるWebメールの2つがあります。
そこで、メーラーとして、どちらを選ぶかというのは、結構、悩む人も多いと思います。
- 狭義のメーラーによるドメインメールは、Webサイトと同じように、会社の名前がドメインになったメールを使うことができるのがメリットだと考えられてきました。そのように説明しているサイトも多いです。
- 一方、Webメールは、ドメインに会社名を入れることはできず、どうしてもxxx@gmail.comとか、xxx@outlook.jpになってしまうと考えられています。
- ただ、ドメインメールは、スマホで使うことはできません。一方、Webメールは何によってでも、どこでも、見ることができるのです。さあ、どうするか・・・
- 「奥の手」を使えば、Webメールで、ドメインメールの”なりすまし”ができます!
- ビジネスには会社のドメインの入ったメールを使いながら
- パソコンでもスマホでも、ネットカフェでも、送受信が可能です。
つまりこういうことです。Aさんが、info@harvest-law.jpに問合せのメールを出したとします。すると、外出中だった私のスマホにメールが届いたという通知が鳴ります。私は、Gmailを見ます。すると、Aさんのメールが、Gmailに届いているのです!
私は、そのままお問合せに対する回答を書いて、Gmailで返信します。すると、今度はAさんのメールに、info@harvest-law.jpから、私の回答が届くというわけなのです。
どんな「奥の手」か、ここでは詳しく説明はしません。しかし、上のようなシーンが実現できるなら、ドメインを取り、Gmailでそのドメインになりすませばいいということになります。
従って、結論は、Gmailということになります。

事業のビジョンを整理しよう!
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